タバコは意外にもメリットがある

タバコには百害あって一利なしと断言する人もいれば、決して悪い面ばかりでなく、良い面があると主張する人もいます。
いったい、どちらが正しいのでしょうか。
これまでに長い間、さまざまな議論が行われてきましたが、タバコにもいくつかのメリットがあることは、誰もが認めざるを得ない事実として受け入れられています。

後述するダイエット効果やストレス解消効果に加えて、タバコの販売による膨大な税収が貴重な財源となっている事実は、忘れてはならないでしょう。
タバコにかかる税金には、合計で4種類もの税金が含まれています。
国税、地方税、特別税、そして消費税です。

経済の低迷が深刻な地方の自治体にとっては、歳入のうちタバコの販売による税収が果たす役割は、けっして小さくはありません。
大企業の本社がある東京や大阪などの大都市とちがって、経済規模の小さな地方都市ではタバコ関係の税収が貴重な収入源となっています。
政府の統計によると、1年間における地方タバコ税の合計額は1兆円を超えています。
もし、すべての日本人が禁煙することになった場合、膨大な税収がゼロになってしまうため、地方の財政に深刻なダメージを与えることは確実です。

タバコ産業による日本の経済への貢献も、大きな意味ではタバコのメリットと言えます。
タバコの原料となる葉たばこは、北海道や近畿地方を除く、全国31の都道府県で生産されています。

葉たばこの生産量と販売量は、年々減り続けてはいるものの、生産量は全国合計で20000トン、販売代金は400億円を優に超えています。
農家で生産された葉たばこは、すべてJTによって買い取られるため、外国へ輸出したり、別の作物の栽培に切り替えるのは難しいのが現状です。
また、タバコを製造する工場で働く労働者や小売店などタバコ関連の市場規模は4兆円近くにもなります。
タバコ産業にまつわる人たちが生活できるのは、喫煙者の存在があってこそです。

また、昔から受け継がれてきた喫煙文化を守ることにも、大きな意味があります。
日本では、16世紀にポルトガル人によって、タバコが持ち込まれました。
以来、煙管による喫煙文化が庶民のあいだにも広がり、煙管や煙草盆、煙草入れなどの工芸品は、芸術的な価値も認められるほどのものまで作られるようになりました。
江戸時代末期から明治時代にかけて、これらの工芸品はヨーロッパに輸出され、富裕層のあいだでブームを巻き起こしたこともあるほどです。

タバコを吸うと食欲抑制でダイエットになる

「タバコをやめた途端に、以前より食欲が増してしまい、あっという間に太ってしまった」、こんな話を聞いたことはないでしょうか。
禁煙した後に、体重が増える人は実際に少なくありません。
以前は、タバコと食欲との関係は科学的に解明されていませんでしたが、最新の研究でニコチンには食欲抑制効果があることがわかってきました。

喫煙によって血液に吸収されたニコチンが視床下部の脳神経細胞に作用して、脳神経細胞が空腹感を感じないようにしていることが明らかになっています。
この事実から、ニコチンの食欲抑制効果を利用したダイエット方法の研究も進められています。

タバコでストレス発散を発散することができる

タバコを吸うことで、心が安らぐと感じるのは、ほとんどの喫煙者が納得することでしょう。
アメリカで行われた数々の実験で、ニコチンには精神を安定させたり、ストレス解消を促す効果があることがわかっています。

普段はタバコを吸わない人に、ニコチンパッチをあてる実験を行ったところ、怒りをしずめる効果が確認されました。
人間の怒りの感情を司る中枢は、脳の視床下部にあります。
ニコチンが怒りに関係する脳神経細胞に影響を与えたことが原因と考えられています。
タバコを吸わない人に対して行われた実験なので、ニコチンの効果は確かなようです。